2011年09月25日

軍用地の再契約問題

沖縄タイムスで5回に分けて取り上げられていました。軍用地が平成23年で20年契約が終了し、24年度に新たに20年契約の準備を進めていますが、土地連(沖縄県軍用地等地主会連合会)は、契約更新に当たって軍用地料倍増、更新協力費一人あたり50万円を要求しています。そのことについて批判的な記事となっていました。以前「メア」さんの「たかりの名人」と問題発言がありましたが、軍用地主も同じといった内容です。

記事には、復帰時から地料が約8倍、地価が下降傾向が続いている中で軍用地料だけが上昇、農業所得と比較して「不労所得」である軍用地料が勤労に基づく農業所得よりはるかに優位等、一面だけとらえ「けしからん!」と言いたいようです。

24年度増額理由が「基地の危険負担への損失補償」で軍用地主に対しての損失補償はおかしい、県民一般に対して補償を要求すべきだ。土地連は実際は米軍基地を残して欲しいだの、軍用地主は金額の多い人ほど働かなくなり、豪邸を建てばくちにはまり込んでいる等々、散々である。

某名誉教授は多分軍用地料とは縁がないのでしょう。やっかみが入っているように思われます。そうでなければ、そのような批判一方の記事は書けないと思います。新聞社もこんな内容の記事を良くも載せたものだ。一般県民に対して偏見を与えてしまう内容になっていてとても残念です。今度はこの記事に対して関係者の反論の記事掲載も必要ではないでしょうか。それがフェアというものです。

記事の内容にちょっと反論すると、地料はほんとに高いか!?。地料が約8倍にあがっていますが、民間地の土地は何倍に上がったのでしょうか。そのことが書かれていません。沖縄の土地が高いのは軍用地料が高いせいだと書いていますが、軍用地に占領されて住宅地が少ないから高いのでは無いのでしょうか。

普天間基地の坪単価から比較してみると、軍用地売買は通常は地料の何倍といった取引を行っています。それを坪単価に置き換えた場合は現在12~14万円が相場となっています。これまで返還された土地で(小禄、新都心、ハンビー等)こんな安い土地は無いはずです。減歩を差し引いてもまだまだ安いです。そのことは何を意味するのか。それを、農業所得だけで比較するのはナンセンスです。返還された小禄、新都心に農地があるのでしょうか!?そこにビルを立てた人はどの位の利益を上げたのか調べられたのでしょうか!?学者ですのでそれを分かっていて取り上げなかったのでしょう。冷静さを欠いています。

軍用地主は、怠け者でばくちにはまり込んでいる。とは開いた口が塞がりません。記事に一部の地主とは書いていますが、わざわざ書く必要があるのでしょうか。軍用地主に限らず世の中にはそのような人が沢山いるのに、軍用地主を悪者に仕立てたいのでしょう。

「基地の危険負担への損失補償」については、基地の危険負担のみ書いていますが、その他に「逸失利益への損失補償等」も含まれています。そのことについては触れられていません。意図があるようにしか思いません。

返還に一生懸命取り組んでいる人もいるというのに、私みたいに返還されて儲けたい(笑)と思っている人もいるのに・・・・悲しいです。



Posted by 普天間320 at 23:06│Comments(10)
この記事へのコメント
うちは新報なんで気づきませんでした。。。ローンで買ったので、手元から返済してる身なので、色々気になりますが、一方的な批判は困りますね。。。それより、地位協定などの色々な側面からの基地問題を一つ一つ解決してほしいものです。。。
Posted by 69 at 2011年09月26日 23:33
地料倍額要求ってインパクト強すぎますよね。それに噛みついたということでしょうね。今度は土地連からの反論記事を期待したいです。これから24年問題、普天間問題含め沖縄の将来を左右する重要な1年になると思います。
Posted by 普天間320普天間320 at 2011年09月27日 19:52
軍用地に関しては米国との返還契約が締結されている以上、たとえ政権が変わろうが契約解除しない限り速やかに履行すべきと考えます。これは軍用地問題に限ったことだけではなく、日本国が米国のみならず全世界に対して約束を守る法治国家としてのプレゼンスを再認識させられる最後の機会だと確信しています。このような現政権の体たらくぶりは、約束を守らないくせに権利ばかり主張する某新興国になめらる格好の材料になりかねません。
Posted by OVERDOG at 2011年11月03日 16:23
OVERDOGさん、コメントありがとうございます。嘉手納以南返還の日米合意から5年以上にもなって、出口が見えていたところで、政権が変わり入口から締め出され、蟻地獄に落とされてしまいました。この状況を脱出するために何をなすべきか!?悪い言い方ですが、もう一度事故が起こらない限りいつまでも堂々巡りのような気がします。返還問題ちょっと疲れました。安保、外交問題はすぐ身を隠すドジョウでは務まらないですね。個人的には辺野古でいったん妥協し、危険を伴うヘリ部隊の分散、縮小を議論の土台にあげれば、目に見えて進展すると思うにですが・・・・、胆略的ですかね。当事者に怒られそうです。
Posted by 普天間320普天間320 at 2011年11月03日 22:24
小生は仕事の関係で沖縄に2005年から数年在住しておりました。約30年前から数回観光で訪れた際は、異国情緒漂う空気にいろんな意味でワクワクしましたが、住んでみて本当の沖縄の姿を垣間見た気がします。現地スタッフとも言葉の表現方法(~しましょね)の違いから当初はまごつきましたが、3ヶ月もしたら、スタッフの女性から『だんだんじゃべりがうちなんちゅうになってきましたね』といわれ赴任当初なら『そうかなぁ?』と返答していたのですが、その時点では『すぅお?』と沖縄イントネーションで返答していましたね。

そうなると東京の本社とは段々疎遠になり、どんどん生活パターンも沖縄化してゆきました。偉い人が来沖する際の送迎、客先訪問(一応仕事も)、夜の宴会、翌日のゴルフの手配とまるで旅行会社みたいな感じになってました。
前任の所長は帰任命令が出たのですが3年以上いたので、いろんな意味(仕事のパターン、生活様式、文化、女性関係、人生観)で内地に帰れない体にになってしまった様で、会社を退職して沖縄で起業してしまいました。後任で来たのが小生な訳です。本社では後任を人選出来ず、当時外資系を解雇された小生に『泡盛も飲めるし、外国みたいなとこだから君には向いてるからちょっと数年行ってみないか?』という事で、二つ返事で本社には1日だけ出社し、そのまま沖縄に引越しました。

その後は、上記の様なユルイ会社だったので粉飾決算で上場廃止になり、外資系に買収され、沖縄営業所も閉鎖になり本社に戻ってきたわけです。
その後、その会社も辞めて現在は沖縄とのコネクションを活かしてデーターセンター誘致の仕事をやっています。

前置きが長くなりましたが、そんなわけで沖縄との縁が継続しており米軍基地問題等にも興味を持っております。

返還が合意されている普天間をはじめその他の軍用地が一日も早く返還され再開発されて沖縄の経済が発展することを祈ってます。沖縄が特区になって儲かれば日本にとってもプラスですからね。

第2の故郷に捧ぐ
Posted by OVERDOG at 2011年11月29日 16:14
OVERDOGさん、そうなんですよね!おっしゃられていることよくわかります。
なーなー主義、てーげー主義、沖縄のある意味いいところでもあります。

私は、10年以上前に転勤で4年間東京で過ごしました。最初のころは全然仕事についていけませんでしたね。分刻みで動く社会、約束の時間は必ず守る。上下関係も厳しかったですね。上司に意見するなどもってのほか、上司より先に出勤し、帰宅は上司より後にしか帰れない徹底ぶりでした。勤務時間中は常にピリピリ、時間外はほぼ毎日酒に付き合わされていました。
通勤は横浜から1時間半かけて満員電車に揺られ、毎日が戦場に向かう心境でした。

外に出て初めて沖縄の良さがわかりました。
このような環境からするとやっぱり沖縄は天国です。あくせく働かずとも「どうにかなるさ~」、職場でも上下関係通用しませんね。完全な横社会です。精神的にものすごい楽です。
ビジネスの世界では通用しないと思われることも、沖縄では平気です。本土の物差しではかれないことが多いですが、自然に引き込まれていくのが沖縄です。世界基準からすると沖縄は標準みたいですよ!。本土が基準から外れているのです(笑)

沖縄の置かれている立場、地理的条件、人間性(県民性)を最大限に活かして、魅力ある沖縄に発展してほしいものです。
Posted by 普天間320普天間320 at 2011年11月29日 20:16
東京の会社ではかなり苦労されたようですね。小職は社会人になって20年以上外資系におり、沖縄赴任の会社以降は日本企業でしたので、上下関係に慣れるのに時間が掛かりました。外資系では『偉い人(職位が上)が出来る人(営業ならTOP Sales)ではなく、出来る人とが偉い人』というシステムなので実績ONLYでロケット出世が可能です。逆に年齢は関係ありませんね。オリンパスの元社長なんか若いのにロジカルな発想でしっかりしていますよね。

そう考えるとおっしゃるとおり『沖縄標準=世界標準』はある意味正しいとおもいますね。

これから沖縄が本当の意味で自立して世界に打って出る時代が来ると確信しています。

内地は今後数十年でM9クラスの大規模地震発生の地勢的リスクが高いので、早めに東京の資産(不動産)を沖縄や海外に移転させてクライシスに備える計画です。

さて年末になって普天間の環境影響評価の強行提出や24年度の借地料に関してHOTになってきましたが、来年はどうなっちゃうんでしょうね。

東京は寒くてダメですね。冬物が多くて収納が大変だし衣替えが多すぎて面倒です。沖縄ならヒートテックいらないですからユニクロも冬場は大変ですね。
Posted by OVERDOG at 2011年12月28日 13:45
その時の苦労があって、精神的にたくましくなったように思います。現在の投資にも活きていると思います。度胸がないと買えませんもんね。

ヒートテックって知りませんでした。羽毛布団みたいなものですね。羽毛布団かぶろうものなら沖縄ではサウナ状態になりますからね。でも、沖縄も少し寒くなりましたよ。
これからも沖縄を応援してください。
Posted by 普天間320普天間320 at 2011年12月30日 09:09
ヒートテックは東レが開発した画期的な素材です。フリースの様な厚さはなく極細の繊維で生地を編むことで、伸縮自在で発熱・保温・吸汗速乾に優れているので、下着やタイツ等の製品にする事で、薄着なのに暖かく過ごせる訳です。昔は冬といえば毛糸のセーターに分厚い毛織コートでしたが、最近そんな厚着をしている人はいなくなりましたし、電車の空調も進化したので暖房が効きすぎて大汗なんて事もなくなりました。来週札幌出張なのでヒートテックでが必須です。

さて、元旦の日経新聞の社説のなかで、普天間基地の返還シナリオ(辺野古で合意又は強制執行)が予想し、結論としては2012中は動けず、下手すると普天間固定化の可能性が大きいと論評されてました。

しかし、現政権は沖縄の事を全く理解していないようですね。
普天間問題は現政権がこじれさせた事を認識していないし、TPPと同様に米国相手の国際問題だという認識も薄いのではないかと思うくらいノー天気な感じです。

沖縄防衛局長問題発言や防衛大臣の資質にも疑問がある状況なのに総理大臣がなんで直接頭を下げに行かないか理解に苦しみます。まずそこからでしょうね。
Posted by OVERDOG at 2012年01月02日 00:18
ヒートテックわざわざ解説いただきありがとうございます。
普天間問題難しいですね。マスコミは何を訴えたいのかよくわかりません。どこのマスコミも問題提起だけ、批判するだけ、当事者としては読むだけストレスがたまります。揚げ足取りだけに夢中になって事の本質から目をそらしています。ビジョンを見失っているんですね。政治家がだめなら、我々マスコミが普天間問題を引っ張って行くんだと気概の持った所が表れて来てほしいものです。
Posted by 普天間320普天間320 at 2012年01月03日 00:52
 
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